五條市教育委員会では、3年前から市立賀名生分校の入学者選抜に全国いずれの地域からも出願できる全国募集を取り入れ、現在、約40名の生徒を県外から迎えています。それとともに、同校を『実学重視の学校』と位置づけ、その具現化に取り組んできました。賀名生分校は、本年度には創立70周年という記念すべき節目の年を迎え、それを機に来年4月、県立五條高校の分校から独立し、新たに校舎も移転して「五條市立西吉野農業高等学校」に生まれ変わります。
これまで賀名生分校では、北海道余市町の農家でホームステイをしながら実習指導していただく「北海道現場実習」や、地元西吉野の高齢者の方々と交流する「ふれあい健康祭」など長年にわたる様々な取組を続けてきました。
そして現在、何よりも大切にしているのは、実習の多くを地元農家で学ぶという実学重視の教育を実践し、地域に根付いた人材を育て、地域を支え地域に支えられる学校として確かな歩みを続けていくことです。
昨年度の入学生に行ったアンケート調査では、本校に入学した生徒の7割が「卒業後は農業の道に」と考えていることがわかりました(※1)。しかしながら、農業に関心があって集まった生徒でも、その多くは入学前に農業を経験していないため、プロの農家から直接学ぶ農業実習は、大変緊張する厳しいものではあるものの非常に斬新で貴重な体験となり、生徒たちは地域の一員として活躍できる喜びを感じながらがんばっています。
賀名生分校のこうした取組は西吉野農業高校に引き継がれ、生徒たちによってさらに発展させてくれることと信じています。
どうですか、皆さん。皆さんも『実学重視の西吉野農高』で自分たちの力を存分に発揮できる豊かな高校生活を送ってみませんか。
(※1)今年度入学生へのアンケートは、新型コロナウイルス感染防止の休校措置のため実施できなかったため、昨年度のアンケート結果を利用しています。