校長あいさつ

「手間ひまかける」大切さを学び実践に​

五條市立西吉野農業高等学校 校長
中村 浩教(なかむら ひろゆき)

五條市立西吉野農業高等学校ホームページをご覧いただきありがとうございます。

本校は令和3年4月1日、「五條市立奈良県立五條高等学校賀名生分校」から、新たに「五條市立西吉野農業高等学校」として開校いたしました。前身である「賀名生分校」が、設立以来70年にわたって守ってきた「高等教育と専門的技能の習熟による後継者育成」の目標と精神を引き継ぎつつ、新たな価値を加えるべく校訓「不撓不屈」を制定し、「土に学び土で育つ」をスローガンに「高い志をもち、広く社会や地域に貢献する自立した人材を育成する」ことを目指し、農業の専門教育を展開しています。

卒業後に即戦力となる人材を育成するため、また本校で学んだことを仕事や実生活に生かすことができる人材を送り出すため、地元農家や農業法人の皆様のご協力を仰いで「実学」を重視した教育を実践しています。2・3年生の「総合実習」では地元農家の圃場で、プロから質の高い農業技術を直接学びます。また4年生は毎週2日間の「就労体験活動」を通して勤労の喜びや厳しさ、社会人としての責任を実感します。 さらに学校から遠く離れた土地で、宿泊を伴って実施する「現場実習」では、先進的なスマート農業や有機栽培等について、現地の大規模農業法人から直接指導を受けます。

これらの学びを通して、生徒たちは作物を育てることの喜びや、自然の恵みへの感謝の気持ちを育みます。そして、手間ひまかけて作物を育てることの大切さ、その過程で得られる忍耐力や責任感、そして地元の伝統文化と農業のつながりを深く学んでいきます。本校では、このような「実学」を重視した授業を展開し、農業の様々な素晴らしさを肌で感じる教育を行っています。また、小さな学校ならではの、一人ひとりに寄り添う教育も特長といえます。

柿の生産日本一の五條市は、果樹を中心とした、農業を学ぶ環境が整っています。そして全国から「農業」に「夢・志」をもつ仲間が集まり、自らを磨き、進路実現を果たしています。これからも、五條で学び、愛し、地域に貢献する生徒を育てていきます。
本校教育活動のさらなる推進に向け、今後ともご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げまして、ご挨拶といたします。

五條市 教育長あいさつ

一人一人が輝ける西吉野農業高等学校

五條市教育委員会 教育長
井上 惠充(いのうえ しげみつ)

令和3年4月、五條市立奈良県立五條高等学校賀名生分校の伝統を礎として、「五條市立西吉野農業高等学校」が開校しました。五條市教育委員会では、前身の賀名生分校での『実学重視の学校』としての位置付け並びに入学者選抜における全国募集を継承し、生徒の知識と技能の向上や生徒同士の絆を重視しつつ、「未来の農業の担い手」であるプロファーマーの育成を目指しています。

令和6年2月には、北海道新十津川町との交流都市提携を改めて締結し、新十津川農業高等学校との新たな交流推進に取り組むとともに、地元西吉野の方々との「ふれあい健康祭」など、70余年の賀名生分校時代の良き伝統も大切にし、未来を創造する新しい学校としての歩みを進めています。

現在、西吉野農業高等学校では、「五條市立西吉野農業高等学校を支援する会」の皆様方の御協力のもと、農業実習の多くを地元農家や農業法人のプロの方々から学ぶことができます。また、実習の成果に応じて就労体験活動を取り入れ、より高い農業技術の習得を目指しています。プロの方々から直接学ぶ農業実習は大変緊張する厳しいものと感じるかもしれませんが、額に汗して土に学ぶ体験は、座学では学べない新たな発見の宝庫となり、今後の人生に活きる貴重な経験となり得ることでしょう。地元密着の、実学重視の教育を大切にしながら、地域に根付いた人材を育て、地域を支え地域に支えられる学校として、確かな歩みを続けていかなければならないと考えています。

 毎年、全国各地から多くの生徒が入学し、全校生徒の約8割が「桜花寮」で生活しています。文化や習慣は違っていても、全国各地から農業に「夢」や「志」をもつ仲間が集まっています。共同生活は、互いの絆を深め、人間性を磨き、将来への生きる力を高める場となることでしょう。

今後は、農業技術の習得に加え、農業経営力の向上も目標として、就農につながるプログラムを更に充実させていきます。将来、“地域や社会の発展に貢献したい”という大きな夢を抱いている皆さんが、主体的に学んで協働し、一人一人が輝ける、そんな「五條市立西吉野農業高等学校」を共に創り上げていってくれることを願っています。

五條市 市長あいさつ

ともに五條の未来を

五條市 市長
平岡 清司(ひらおか きよし)

五條市は奈良県の南西部に位置し、市内には和歌山につながる「紀州街道」や大阪につながる「河内街道」、奈良市につながる「下街道」、三重県につながる「伊勢街道」、地域を南北に貫く「西熊野街道」、さらには、水運が盛んであった吉野川があるなど、交通の要衝として古くから多くの人々が往来し、文化の交流を育んできました。

また、市の北部は金剛生駒紀泉国定公園、東部は吉野熊野国立公園に指定されており、四季折々の美しい姿を醸し出す山々、吉野川・熊野川などの清らかな水が流れる河川等、恵まれた自然環境を有しています。

この自然環境は柿の栽培にも適しており、五條市は市町村単位で生産量日本一の柿のまちです。
この日本一の柿を継続して生産していけるよう、農業の分野に特化し、専門的な知識や技術を身に付けることができる、五條市立西吉野農業高等学校が令和3年4月に開校しました。昭和25年に創立された五條市立奈良県立五條高等学校賀名生分校の伝統を引き継ぎ、現在、全国から農業に「夢・志」のある生徒を募集し、地元農家で学ぶ実習や就労体験活動を通して、未来の農業の担い手を育成する実学教育を展開しています。

今後、実学重視の本校の特色を強化し、地域農業の担い手育成に一層力を注いで、営農を志す若者たちの夢に寄り添っていきたいと考えているところです。

農業に魅力を感じ、真剣に取り組んでみたいという強い意志をもったみなさん、本校で学び、プロの農業者となって、ともに五條市の未来を切り開いていきましょう。

上部へスクロール